1月末から2月初めは一年で一番寒い時期です、が、今年は温かいというほどではなものの、厳しい冷え込みはそれほどありません。いろいろ作業をしたりするのには、温かいほうがよいとはいえ、この時期あまり野菜の生育が早まると、急な冷え込みで傷んでしまう、ということもあるので、一概によいことばかりでもないです。
1月には夏の果菜の準備(種まき、畑の準備)が始まります。ですので、今年の栽培計画はおおよそ前年のうちに考えておかないといけないのですが、圃場担当をどうするのか、夏の高温乾燥対策をどうするのかなど、今年はこれまで以上に不確定な要素が多く、いろいろと決めかねている部分が多々あります。それでもどんどんと月日は経過していくので、見切り発車的にやっている感じです。
<野菜の成育状況>
先月に引き続き、ハウスの葉物野菜は順調に育っています。小松菜、水菜、ルッコラなどはしっかり出していけると思います。根菜などは昨年収穫して貯蔵してあるものを出荷していきます。人参、大根など、少ないながらも今月は出して行けそうです。
ベビーリーフ | とれる種類がやや偏っていますが、最低限採れています |
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小松菜 ミニチンゲン菜 |
ミニ青梗菜はやや不足気味、小松菜は最低限は出荷していけそうです。この時期は味がよくよく出ています。 |
水菜、赤茎水菜 赤からし水菜 |
採れています。当面はしっかり出荷していけそうです。 |
ほうれん草
縮み、赤 |
縮みほうれん草は終了しました。赤軸ほうれん草はよく採れています。普通のほうれん草はやや不足気味です。 |
ルッコラ ワサビ菜 |
当面しっかり出荷していけそうです。 |
春菊 | サラダ春菊は不足気味です。摘み取りの春菊も少量ながら出荷していきます。 |
ラディッシュ | 赤はやや不足気味です。白は寒さで傷んでしまい出せるものが少ないです。 |
リーフレタス | 全般に不足気味です。今月中頃からは採れる量が増えてくる予定です。 |
キャベツ | ハウスのものがごく少量採れています。量採れるようになるのは20日過ぎになりそうです。 |
ブロッコリー | ハウスのものが少しずつ採れてきます。小さめで量は少ないです。 |
茎ブロッコリー | 収獲量は少ないです。欠品多く申し訳ないです。 |
カーボロネロ | 少量ずつながら採れています。寒さには強いです |
オータムポエム | ハウスのものが採れています。少しずつ増えてきています。 |
かぼちゃ | 昨期ぶんはほぼ終了しました。今期分は7月中旬以降から出荷予定です。 |
芽キャベツ | 採れています。たくさん植えたのでいまのところ順調に出荷できそうです |
プチベール | 収獲量少ないです。細々と出荷していきます。 |
長ネギ | 長ネギ、なべちゃんネギ、松本一本ネギ、下仁田ねぎ、西洋ネギがあります。たくさんあります。 |
さつまいも | 傷みが多く良品は終了です。虫食いの多いもの、カットした規格外品はまだあります。 |
かぶ | 昨期のものは残り少なくなりました。ハウスのかぶ、あやめかぶは今月から少しずつ収穫予定。 |
人参 | 紫、黄人参は少ないのであまり出荷できません。 |
ビーツ | 在庫が少なく、今月途中で終了予定です。 |
大根 | 全般に少ないです。今月は出荷できると思いますが、例年より早めに終わりそうです。 |
玉ねぎ | 昨期ぶんは終了しました。今期分は5月中頃より出荷予定です。 |
にんにく | 良品は終了しました。規格外品はまだあります。芽が出てきたものが多くなってきました。 |
ジャガイモ | ジャガイモは良品はほぼ終了しました。規格外品がまだあるので少しずつ出していきます。 |
ハーブ類 | タイムがたくさんあります。パセリ、イタリアンパセリも少量収穫しています。 |
伊那谷味噌 | 仕入れての販売は終了いたしました。ご了承ください。 |
最近、国の方針として有機農業を推進する、ということになっています。そういった流れもあってか、行政がらみの視察などの話をいただいたりすることがあります。私が就農した当時、有機農業、直販といったことは完全にアウトサイダーで、就農するにあたりお金を借りたりするにも容易ではなかったです。私の先輩にあたる方々の中には、有機栽培ということで融資を受けることができなかったという話も聞きます。それが昨今ではだいぶ変わってきたなと。いつの間にか、自分たちのようなやり方もインサイダーになってきているのかな、と思うと、またそろそろ外へはみ出していくようなやり方を考えないといけないような気もしています。
10数年くらい前から、半農半Xということが言われています。収入を得られる仕事を他に持ちながら、半ば楽しみながら農業、農的なことをするようなライフスタイルということでしょう。以前の農業者であれば、農業はそんな中途半端な考え、気持ちでできるものではない、ということで一蹴されたように思います。それが、農業者人口の減少が顕著になってきたこともあり、半農半Xもありだと、行政や現場の農業者も考えるようになってきています。それはあくまで個人レベルのライフスタイルの話でいわれていることなのを、農業法人が半農半X的なことをやったらどうなるのだろうかと、アウトサイダーの農園たるには今後そのあたりをより追及していくことが必要になるのかなと考えています。
近年新しく入るスタッフの多くは、将来的には自分で農園をやりたいという独立志望の者が多くなっています。また、昨年よりデイワークという農業分野限定の1日バイトアプリ経由の働き手を農園でも受け入れています。うちにはいませんが、近隣にも外国人の技能実習生を受け入れているところがおおくなってきました。農業の担い手も変わってきています。働き手、担い手がかわっていくなかで、考え方ややり方で変えていく必要のあるところは柔軟に対応しながら、働き手が生き生きと活躍できる農園でいられるようにしていきたいです。