本年もよろしくお願いいたします。
例年どおり、露地野菜の多くは12月中に収穫し貯蔵用の倉庫とチルド冷蔵庫に貯めました。大根、人参、ミニ白菜など。ただ、年々温暖化している影響で、年を越しても大丈夫な野菜はまだ畑にあります。ほうれん草、ターサイ、キャベツ(トンネルあり)など。栽培期間を長くできるのは良いのですが、夏の暑さと乾燥が年々厳しくなってきているので、秋冬野菜は栽培が以前より難しくなっているように感じます。今年はどんな天候になるのか、夏場の猛暑や乾燥を想定しつつ、ある程度の振れ幅はあるものと思ってやっていきます。
気候が厳しくなってきた、ということもあり、一方で自分が歳をとってきた、ということもあり、体力勝負のやり方は難しくなってきています。経営・経済学者のドラッカーのいう「知的生産」をやっていかないといけないと考えます。ソフトとハードの両面での作業の合理化、適切に投資を行いつつ、省けるところは大胆に省いていく、そういう現場レベルでできることはどんどんやっていかないといけない。一方で、10年後、30年後の世の中を想う、また日本全国や世界といった地理的にも大きな視野を持つ、そういう時間・空間両面でのより幅広く深い視点を持ちながら活動していかないといけない、経済、科学技術、自然など、とりまく環境の変化が早く激しくなっているなかで、視野狭窄だと進むべき方向を誤り、早晩行き詰るリスクが高くなっていると感じます。何から何まで大変といえば大変ですが、よく見る、よく感じる、よく考える、それを踏まえてやるべきことをやっていく、日々地道にやっていけばやりようは色々あるし、やりがいもあるように思いますー「やらなきゃならないことをやるだけさ、だからうまく出来るのさ」(ボブディラン)
<野菜の成育状況>
ハウスで栽培しているかぶを除き、根菜は昨年中に収穫して貯蔵してあるものを出荷していきます。ほうれん草、キャベツ、ブロッコリーはまだ露地で生き残っているものがありますが、基本的にはハウスで栽培しているものを収穫していきます。例年通り1-4月は野菜の種類が少なく、収穫量も少なくなってしまいます。セット野菜は根菜と葉物が多くなってしまうことをご了承ください。種類はすくないですが、寒さの厳しいこのあたりの野菜は味が濃く食べ応えがあります。
| ベビーリーフ | 収穫量は少なくなっています。日が長くなってくると徐々に生長も早くなってきます。 |
| 小松菜 ミニチンゲン菜 |
生長はゆっくりめ。注文がおおいと欠品してしまうかもしれません。 |
| 水菜、赤茎水菜 赤からし水菜 |
収穫量は少な目です。一番採れない時期は過ぎつつあり、緩やかではありますが採れる量は増えてくる予定です。 |
| ほうれん草 | 普通のほうれん草は当面ふんだんにあります。縮み法蓮草は少なくなってきました。赤軸ほうれん草は発芽が悪く少な目です。 |
| ルッコラ ワサビ菜 |
寒さ対策をしながら収穫していきます。急に冷え込むと傷んでしまうことがあるので気を付けていきます。 |
| ラディッシュ | 赤、白ともに採れています。当面はしっかり出していきます。 |
| リーフレタス | 種類によっては収穫量が少ないものがあります。今月後半からは徐々に増えてくる予定です。 |
| オータムポエム | 冬場の定番になってきました。量は多くないですが、春先まで切らさず出荷していく予定です。 |
| 春菊 | ハウスのものが育ってきています。切らさず出していく予定です。 |
| プチベール | 全体の量は少ないですが毎日収穫していきます。 |
| カーボロネロ | ネズミにかじられる害が出ていて収量が少なくなりそう。 |
| 茎ブロッコリー | 今月半ばから次のものが採れてくるので、切らさず出荷できそうです。 |
| みさきキャベツ | 今年は露地で年を越しました。傷まないうちに収穫していきます。 |
| ブロッコリー | 露地のものは-5℃を下回る日が続くとダメになってきます。まだあるものは早めに収穫して終了する予定です。 |
| カリフラワー類 | 露地のものはほぼすべてダメになってしまいました。取り置き分を出荷したら終了で、次は5月下旬からの予定です。 |
| ちりめんキャベツ | 露地でも頑張っています。今月いっぱい収穫できるのではないかと思います。 |
| 白菜 | 冷蔵庫で保管しているものを出荷していきます。紫がたくさんあります。 |
| 長ネギ | 松本一本ネギ、下仁田は少なくなりました。他のものはまだあります。 |
| 芽キャベツ | 量は少ないですが採れ始めました。 |
| かぼちゃ | 坊ちゃんと普通のカボチャ、残りは少なくなってきました。バターナッツはまだたくさんあります。 |
| サツマイモ | 良いものはほぼ終了です。パープルスイートがまだ出せそうです。 |
| 里芋 | 今年はわりと大き目です。量もあるので当面しっかり出荷していきます。 |
| かぶ | 普通のかぶ、あやめ雪かぶ、紅かぶ、黄かぶがあります。ハウスのかぶが採れ始め、当面はしっかり出荷していけそうです。 |
| 人参 | 普通の人参と金時人参はたくさんあります。ミニ人参もまだありますが、他の色人参は終了です。 |
| 大根 | 普通の大根、色大根ともに採れています。冷え込みが厳しくなる前に収穫していきます。 |
| ビーツ | 赤、黄、縞ともに当面しっかり出荷していきます。 |
| 玉ねぎ | 小玉と規格外品のみです。 |
| ニンニク | 良品は残り僅かです。 |
| ジャガイモ | 十勝こがねをメインで出荷しています。きたあかりは小玉で芽が出かかっていますが、状態の良いものは芽をかいて出荷していきます。味は良いです。 |
| トマトピューレ | 280g入りで販売しています。賞味期限が近いものは格安で販売いたします。お問い合わせください。 |
ジル・クレマンというフランスの修景家(landscape architect)、庭師の方の本を読みました(『動いている庭』)、この方の庭はメディアに取り上げられることもあるのでご存じの方も多いと思います。西洋庭園というときっちりとデザインされ管理されたものをイメージしますが、この方のやられている庭はそれと対極にあるようなゆるいものです。1haをこえる大規模なものがおおく、いわゆる荒れ地や野原を、最低限手をかけるだけで、見たり散策したりして楽しめるような庭にしています。動いている庭、というとおり、植生は季節ごと、年ごとに移り変わり、通路も草花のコロニーに合わせて変えていく。種をまいたものもあれば自然に生えたものもあり、一般には雑草と呼ばれているようなものもすべて取り除くことはしないである程度自然の遷移に任せてしまう。写真がうまく撮られている、ということもあるでしょうが、最低限の手入れの割に、庭は美しく、活き活きとしているように感じられます。
私たちの農園のあるあたりも耕作放棄地が増えてきています、そして今後一層増えることが予想されています。農業者の高齢化、担い手不足、そして農業の効率化の流れの中で条件不利地は空いてきてしまう、荒れてしまうのはある種必然のように感じます。一方で、ただ荒らしておくと、通行の邪魔になったり景観をそこねたり、という問題が生じてきます。かといって生産性のない土地をきれいに管理するだけの余裕のある人は少ないのが現実です。そういったなかで、この方のやられているような荒れ地を最低限の手入れで生き生きとした庭にするようなやり方、考え方は有意義なように思います。この方の自然・庭・景観に対する哲学や態度への共感から取り組むのもいいし、実際に荒れ地を「動いている庭」にすることの実践から入っていくのもいい。日本全国で問題となっている荒れ地対策に対する一つの考え方として、参考になる面白い取り組みだと思います。


