2023年04月01日

五人坊主だより 2023年4月号

3月は暖かい日が多かった、暖かいを通り越して暑いくらいの日もありました。私がこの地で農園を始めた19年前は、4月の10日ころに桜が咲いていました。今年は3月中に満開となっています。2週間近く早いです。

5年間農園で働いていた田々宮君が、村内の他の農園(大島農園に努めてその後独立した中村さんがやっている農園)へ4がつより移籍することになりました。大変なポジションでしっかり働いてくれていたので、抜ける穴を埋めるのはなかなか大変です。いずれにしろよそから中川村へ移住した若い人たちが、この地で農業に携わっていってくれるのはありがたいことです。

これからは露地の作業がなにかと忙しくなってきます。お伝えしてきている新店舗シャインハウスも4月より本格的に始動していきます。やることだらけで気持ちは急いてしまいますが、これまで同様、やるべきことをひとつずつやっていくしかないです。新年度気持ちも新たに前へ進んでいきたいです。

豆料理と甘味の店 シャインハウス

火・木・土 11:00~17:00 ランチは要予約 https://shinehouse.owst.jp

3月中はプレオープンとしてランチのみ少しずつやっていました。4月より喫茶もやっていきます。まだ店内外を整備しながらではありますが、落ち着いてすごせる場所になるよう努めて参ります。是非お越しください。

<野菜の成育状況>

3月後半は20℃を超えるような日もありました。この時期としてはかなり高めの気温の日が多いです。ハウスの中は早くも夏のような感じです。ハウスの中のものは比較的よく育っています。葉物野菜は、成育のスピードが一気にあがってきたので収穫作業に追われています。

露地の野菜は種まき・植付が本格的になってきました。露地の野菜が採れ始める5月までは野菜の種類がやや少な目になってしまいます。ハウスの中で育てているものと貯蔵野菜を中心に当面は出荷していきます。

ベビーリーフ よく採れています。当面はしっかり収穫できそうです
小松菜
ミニチンゲン菜
小松菜、ミニ青梗菜ともよく育っています。収穫遅れのないよう頑張って採っています。
水菜、赤茎水菜
赤からし水菜
春先はトウ立ちなどあって収穫量・品質ともに安定しませんでしたが、ようやく安定して採れてきました。当面はしっかり出荷していけそうです
ほうれん草
赤軸ほうれん草
よく育っています。今月はしっかり出荷していけそうです。
ルッコラ
ワサビ菜
株元に傷みが出ているものが多いので、選別に気を使ってやっています。対策をしているので状態はよくなってくるはずです。
ラディッシュ 赤・白ともに採れています。当面しっかり収穫できそうです。
リーフレタス ハンサムレタス、パリレタス、サニーレタス共に成育両行。今後はしっかり出していけると思います。
アレッタ 小さくなってきました。今月中旬まで出荷予定です。
プチベール のこり少なくなってきました。
長ネギ 下仁田ねぎと松本一本ネギを、ねぎ坊主がしっかりできてしまうまで収穫していきます。今月上旬で今期分は終了予定です。
アスパラ ハウスで栽培しているものが3月末から採れだしました。量が多くないので注文に十分こたえられないかもしれません。ご了承ください。来年は増産できる予定です。
キャベツ ハウスのみさきキャベツを収穫していきます。こちらも量は少ないです。
ブロッコリー ハウス栽培のものが今月10日ころから収穫できそうです。量は多くないです。
茎ブロッコリー 高畝の養液土耕栽培でやっています。収穫開始から半年たちますが、収穫は続いています。
菜花 野沢菜花、白菜なばな、カーボロネロなばなが採れています。ちりめん冬菜なばなも中旬より収穫予定。オータムポエムは今月上旬で終了します。
人参 表面にシミのようなものがある場合があります。皮をむいていただければ問題なく使用できます。また、一部カットしてあるものをお送りする場合があります。ご了承ください。
かぶ ハウス栽培のものが採れています。普通の白は小さめ、少な目で、あやめかぶはたくさんあります。
大根 ハウスの大根がそろそろ収穫できそうです。貯蔵している色大根は、紫、青長、紅芯大根、黒大根があります。
里芋 小ぶりのもののみです。種芋用に残す分以外を今月出荷して終了します。
玉ねぎ 昨期の分は終了です。今年のものは5月上―中旬から収穫予定です。
ジャガイモ 今年の分の植付をしていきます。昨期のものは終了です。
ビーツ 赤は終了です。黄、縞も在庫はすくなくなってきました。
伊那谷味噌 村内の方から手作り味噌を仕入れて販売しています。

農園を初めてこの4月で19年目に入ります。

私がこの地で有機栽培に取り組み始めたころは、まだ周囲に有機栽培に取り組んでいる人がほとんどおらず、農薬や化学肥料を使わないで野菜を育てるということにたいして、特に農業をやっておられる方々からは厳しいご意見をいただいたものです。

私が研修した2つの農園では、1970年代から有機栽培に取くんでいました。北海道の農園では、もう少しで30周年という頃に私は研修で入ったのですが、組合員6世帯の男性は基本無休で働いていました、ほぼ30年間。そういった方々が道筋をつけてくださったおかげで今の自分たちがあると常々感謝しています。私も10年ちかくは無給・無休のような感じでやっていました。栽培技術的に、販売面で、また経営全体を通して少しずつ改善を重ね、10年を過ぎたころからようやく農園・経営体としての体をなしてきたように思います。

50年前、20年前と違って、有機栽培のようなやり方は特殊な栽培方法というより、多くの農法の一つのベースであるというような考え方になっていくように思います。栽培に関して、また経営全体において、アップデートするべきところはアップデートし、循環型農法、SDGsにかなった農法をさらに更新していくことが尊敬するべき諸先輩方に報いることだと考えています。就農から20年を前にして、もう少し進んでいければと思います


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