2020年09月01日

五人坊主だより 2020年9月号

長い梅雨があけたと思ったら猛暑の日々。極端な天候に人も野菜も疲れ気味であった8月でした。

8月~9月にかけては、夏野菜の栽培管理と秋冬野菜の準備が主な仕事です。夏野菜は前半不調だった分8月中旬以降は割と好調でした。ここへきて全体になり疲れぎみではあるので、水と栄養を与えて回復してもらうよう手をかけています。秋冬野菜の準備は、極端な高温と少雨のためにはかどっていません。雨と気温の低下を待ちつつ、最低限の種まきや植え付けをやっているような感じです。

 

<今出荷している野菜の様子>

ハウスの葉物野菜は高温のわりによく育っています。トマト、ナス、ピーマン、キュウリなどの夏野菜は今のところ採れていますが、全般に疲れ気味です。9月中旬まで収穫量が減るものがありそうです。

キャベツ、ブロッコリー、大根、ネギなどの秋冬野菜は来月からの予定です。それまでは今採れている野菜に頑張ってもらう予定です。

ベビーリーフ 高温で発芽が悪いものなどあり、やや不足気味です。月の後半からは安定してくると思います。
小松菜
ミニチンゲン菜
小松菜、ミニ青梗菜ともによく採れています。
水菜、赤茎水菜
赤からし水菜
採れています。当面大丈夫そうです。
ほうれん草
赤軸ほうれん草
ハウスを遮光することで、真夏でも育っています。注文が多く、やや品薄ぎみです。
ルッコラ
ワサビ菜
よく育っています。当面しっかり出荷していけそうです。
ラディッシュ 真夏は苦手ですがよく採れています。当面は大丈夫そうです。
リーフレタス ハンサムレタス、パリレタス、サニーレタス、暑いわりには頑張っています。やや不足気味ではありますが徐々に安定してくると思います。
レッドアマランサス 深紅の葉っぱが特徴の葉野菜。暑さには強いです。ベビーリーフにも入れています。
トマト 収穫量が落ちてきています。水と栄養の管理をして、9月後半から盛り返してこれるように手を入れています。
ミニトマト 味は良くなってきましたが採れなくなってきました。こちらも9月後半から回復してくる予定です。
ナス 最低限収穫できています。10月まで収穫できるように管理をしていきたいです。
ピーマン よく採れています。
パプリカ 収穫量は少ないです。病気も出ていますが、10月いっぱいは収穫できるよう管理していきます。
甘長唐辛子 万願寺唐辛子、バナナピーマンはよく採れています。味も良いです。
キュウリ 8月はよく採れました。ややなり疲れ気味ですので、収穫量は減ってきます。
オクラ 畑が乾燥して収穫量は今一つです。10月まで収穫できるよう潅水や追肥をしていきます。
トウモロコシ 成育不良のものが多かったです。今月中旬で終了予定です。
枝豆 ほぼ終了です。栽培方法を少し変えたことで省力化はできました。
ズッキーニ 採れています、ただ畑が乾いてきているので収量は落ちてきそうです。10月まで収穫できるよう頑張ります。
カボチャ 坊ちゃん、ラグビーボール型のロロン、普通のカボチャ、バターナッツがあります。長雨の影響で全般に収量は少ないです。
大根、色大根 春作のものは終了しました。秋作のものは今月後半か来月になりそうです。
人参 長雨で収量は大幅減。普通の人参は終了しました。白人参はまだあります。
玉ねぎ やや小ぶりのもの中心です。当面は出荷していけます。
ニンニク やや小ぶりですが年内は十分出荷していけると思います。
ビーツ 赤、黄、縞の3種があります。
伊那谷味噌 村内の方から手作り味噌を仕入れて販売しています。味よし!

 

災害などがおきると、その社会が潜在的に抱えている課題が一気に顕在化する、と言われます。今期の農園においては、新型ウイルス禍、異例の長雨という2つによって潜在的にあった課題が一度に表面化したような感がありました。

『イシューからはじめよ』という本、話題になったのはずいぶん前ですが最近読みました。要は経営や研究などにおいて、核心的なイシュー(問題点、課題)を見極めることを最優先してやるべきであり、見極めをしたうえでどう対処していくべきなのか、ということが書かれています。とにかく努力・根性・手数で課題を解決しようとするようなやり方を「犬の道」といって批判しています。日々モグラたたき的な課題対応に追われて、根本的な対策・課題解決がなかなかできない、そんな状態はまさに「犬の道」を行っていることになりそうですー

畑の水やり、夏野菜の収穫や管理作業に追われる日々ではありますが、来季へ向けて現在の農園における課題を明確にして、対策を実施していけるように準備を進めています。無数にあるように見える課題も突き詰めれば根っこ(核心的なところ)は一緒、というところは明確にできてきたように思います。課題を再度検証しながら、解決するための仮説を立て、ストーリーをつくって実践していく、そんな作業をこれから進めて行きます。

 

 


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