5月になりました。世間は10連休などと言っておりますが、農園は毎日営業しております。
新緑、燕、中央アルプスには五人坊主の雪形。仕事に追われて周りを見る余裕もなかなかない中でも、一息つくとこの時期ならではの清々しさを感じます。農作業を労働(labor)と捉えれば、みんなが連休を謳歌しているときにこっちは働きづめだよ~と愚痴のひとつも出そうですが、自然の中で農的アクティビティをしていると思えば贅沢な時間と言えるかも(実際お金をとって“農作業体験ツアー”なんてやっているところもあるようですから)。
ハウスにはトマトやピーマンなどを植付け終わりました。ナスやズッキーニは近々露地の畑に植え付けていきます。昨期の反省を踏まえて、今期に向けて冬の間に栽培に関して対策を色々と考えてきました。昨シーズンよりもよい結果を出せるよう頑張っていきます!
<今出荷している野菜の様子>
ハウスのカリフラワーやブロッコリーがもうすぐ採れてきそうです。スナップエンドウも10日頃から出荷予定です。徐々にラインナップが増えてくると思います。
ベビーリーフ | やや不足する場合があります。 |
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小松菜 ミニチンゲン菜 |
順調に成育しています。先月は季節の変わり目でアブラムシなど発生してしまいましたが回復してきています。 |
水菜、赤茎水菜 赤からし水菜 |
順調に育っています。 |
ほうれん草 赤軸ほうれん草 |
順調に成育しています。注文も多いので、若干不足することがあるかもしれません。 |
サラダ春菊 | 採れて来ています。状態も良くなってきました。 |
ルッコラ ワサビ菜 |
当面しっかり出荷できそうです。 |
ラディッシュ | いいものが採れています。当面しっかりだせると思います。 |
長ネギ | 曲がるのが早いので曲がったものが多くなってしまいます。下仁田と赤ネギは終了です。 |
レタス類 | ハンサムレタス(フリルレタス)、パリレタス、サニーレタスがあります。順調です |
キャベツ | みさきキャベツを収穫しています。当面出荷できそうです |
カリフラワー | 黄色が採れ始めました。順次白、カリフローレ、紫、ロマネスコが採れてきそうです。 |
ブロッコリー | 10日過ぎから採れてくると思います。 |
茎ブロッコリー | 徐々に採れる量が増えてきました。当面しっかり出荷していきます。 |
スナップエンドウ | 10日頃から出荷できそうです。キヌサヤはあまり採れそうにないです。 |
じゃが芋 | 残り少なくなりました。今シーズンのものは7月からの予定です。 |
大根 | 大根は採れています。貯蔵の色大根は少なくなってきました。 |
人参 | 低温で貯蔵しているものです。黄色、白、紫、金時人参もあります。 |
玉ねぎ | 早生(新タマ)がもう少しで収穫できそうです。 |
山菜 | わらびが採れています。こごみなどもとれてくると思います。 |
カブ | 白かぶ、あやめ雪かぶがあります。採れています |
モチ | 草もちを作っています。ご注文があれば作成します。 |
自家製大豆の味噌 | 無添加。1000円/kg、500円/500gで販売中。 |
一般社団法人五人坊主企画
来年、農園から一番近いところにある農協の施設(資材、金融等)がなくなることになっています。広域で農協事業を集約し、少しでも採算性をよくしようということのようです。果樹の選果場、コメの乾燥施設も次々と村内からなくなっています。いよいよ資材と金融もか、という感じです。
利用者が減る→負担金が増える・サービスが低下する→益々利用者が減る という悪循環は、一度分水嶺を超えてしまうと加速度的に進行していくー なんとなくわかっていたこととはいえ、恐ろしいことです。
これは農協だけの話ではないです。行政だって同じことだと思います。“限界集落”、“消滅自治体”といったことが言われていますが、数年もすればあちこちで立ち行かなくなる自治体が出てくることが予想できます。
私たちの住む中川村は、自主財源比率が20%にも満たないような状況です。世界一の借金を負う日本国政府(国民一人当たり800万超の債務)にその財源の多くを頼っているというのが現状です。もはや崖っぷちを通り越して、垂直落下の途上にありながら地面の上に立っていると錯覚しているようなものです。
そんなに深刻に考えなくても何とかなるよ、そういう感覚も一方でありつつも、そうは言ってもできることはやっていった方がいいんじゃない?というように私は考えます。出来ること。一つは農園をしっかり経営して、スタッフに給料をしっかり払って、社会保険をしっかり納めて、利益を上げて行政へ還元(納税)していくこと。
一方で、村の自主財源比率を高めるためにやっていった方がよいことが色々あるように思います。村内に働く場をつくって、村の若い人たちが村外へ出ていかなくてもいいようにしていくこと。あわよくば村外からも中川村に住みたいという人に来てもらうこと。多くの人に村で起業をしてもうらうこと。たくさんのツアー客に訪れてもらってお金を落としていってもらうこと、などなど
そんな村の自主財源比率を高めるような取り組みのきっかけとなるような場を創ろうということで、昨年より遊休公共施設を利用した事業の計画を立て、同志をつのり、行政と話を進めてきました。お便りの3月号で報告しました、リノベーションスクールへの参加もその一環としてやってきたことです。事業主体は“一般社団法人五人坊主企画”という法人を設立してやっていく計画です。
先日村長をはじめ関係者が集まる場でプレゼンテーションを行い、事業を一歩前進させることができたように思います。具体的にどんなことをやるのかは、また随時報告していきたいと思います。本業と両立できるのか、スタッフの中からも指摘のあるところではありますが、何とかなるでしょう。