2024年10月31日

五人坊主だより 2024年11月号

10月は気温が高かったように思います。例年であればこの時期にはいなくなる害虫がまだ活発に活動しています。いろいろと対策をしていますが、思った以上に被害が出ています。

気温が高いので、成育が全般に良い、というより良すぎて、予定より早く採れてきてしまっているものが多くあります。あまり早く採れてしまうと、貯蔵用にとって置く予定のものなどは、スペースの問題や温度の問題があって予定量貯蔵できなくなってしまうので、どうしたものかと対応を考えながらやっています。

<野菜の成育状況>

大根、かぶ、ネギ、ほうれん草など、秋冬野菜が採れてきています。夏以降も気温が高めであったため、いろいろが前倒しで採れています。冬場に物がなくなってしまわないかと気がかりですが、無駄のないように収穫、出荷を頑張っています。

全般に虫の被害が多くでています。ひどいものは選別の過程ではじいていますが、商品として出荷しているものの中には見た目が若干悪い場合があるかもしれません。ご了承ください。

ベビーリーフ よく採れています。当面しっかり採れそうです。
小松菜
ミニチンゲン菜
成育は良くなってきていますが、注文数に足りない場合があります。
水菜、赤茎水菜
赤からし水菜
状態、量ともによくなってきました。今月はしっかり出荷していけると思います。
ほうれん草 普通のほうれん草、赤軸ほうれん草ともに採れています。しばらくはしっかり出して行けると思います。ちぢみほうれん草も採れてきました。気温が高いのでやや間のびした感じです。
ルッコラ
ワサビ菜
状態、量ともに回復してきています。わさび菜はやや不足する場合があります。
ラディッシュ 赤、白ともによく採れています。当面しっかり採れそうです。
リーフレタス 徐々に採れるようになってきました。今月はしっかり出荷できる予定です。
キャベツ 露地のものは苗が虫にやられてしまい、本格的に採れるのが今月中旬以降になりそうです。
ブロッコリー ハウスのブロッコリーを出荷しています。茎ブロッコリーも採れています。
カリフラワー カリフローレ、オレンジカリフラワーが採れてきました。ハウスのものは順調ですが、露地物は虫の害が多くどれくらい良品を収穫できるか・・・
長ネギ なべちゃんネギを主に出荷しています。長ネギ、下仁田ねぎも採れ始めました。松本一本ねぎはまだ細いのでもう少しおいておきます。
ミニ白菜 今月から採れるはずでしたが虫の害がひどくもう少し先になりそうです。
プチベール 今月後半から収穫予定。
かぶ 肌荒れ、葉っぱの虫食いがやや多いです。白かぶ、あやめかぶ、日野菜かぶ、紅かぶ、黄かぶがあります。
大根 普通の大根はよく採れています。そのほか、紅大根、紅芯大根、青長大根、紫大根、黒大根があります。高温のため、中が傷んでいる場合があります。中が傷んで使えないようでしたらお知らせください。
さつまいも シルクスイート、パープルスイートがあります。肥料分が多かったのか、つるばかり茂って芋はあまり大きくなりませんでした、年内は出荷できそうです。
かぼちゃ 夏同様、坊ちゃん、普通、ロロン、バターナッツがあります。年内は出荷していきます。
人参 ミニ人参が採れています。普通の人参、白、黄、紫があります。本格的に採れてくるのは今月後半からの予定です。
ビーツ 赤、黄、縞があります。虫にやられて予定より減収になってしまいそうです。
玉ねぎ 今期分は終了です。来期分をこれから植え付けていきます
ニンニク 例年より少な目ですがあります。来期分をこれから植えていきます。
ジャガイモ 男爵、きたあかり、北海コガネ、十勝コガネがあります。シャドウクイーンは残り僅かです。
ハーブ類 パセリ、イタリアンパセリを細々と収穫しています。
トマトピューレ 7月はトマトがたくさん採れたのでピューレに加工しました。280g入りで販売しています

「LFC生ごみコンポスト講座」 報告

10月29日に前回お伝えした「LFC生ごみコンポスト講座」を行いました。

LFCの活動のはじまり、経緯、コンポストの実際の使用方法、コンポストを通して発展していっている活動についてなど、講師の平さんの講習、お話は大変興味深く聞かせていただきました。参加された方々もそれぞれに勉強になる点があったようで何よりでした。

私がLFCのやられていることでいいな、すごいな、と思った点は

  • 活動の発端は、代表のお父さんが癌になり、癌を直したい、少しでも元気になってもらいたい、という思いから、食事、その地域(自転車でいける範囲)で採れた良いものを食べさせたいという想い
  • 地域内で資源を無駄なく使いつつ、生ごみ堆肥をつかって野菜を育てる、そういう取り組みをNPOとして20年以上にわたり取り組んでこられている、実際に自分たちでやりながら、普及活動を地道に行ってきている。半径2km圏内(自転車で回れる範囲)でできる活動を、という点も面白い
  • バッグ式のコンポストは、バッグそのものの形状(通気性や虫対策など)、基材(発酵を促すために事前に中に入れてあるもの)、使用方法、すべてにおいて長年の試行錯誤の蓄積が感じられ、非常によくできている
  • 購入者・使用者は、LINEで使用についていつでも質問できる、また、できた堆肥は地域ごとに引き取りまで行う仕組みを作っている(まだ地域は限定されるものの)、できた堆肥を使っている農家の野菜を買ったりする場・機会が作られている
  • 現在はNPOを株式会社化して取り組まれている

今の日本においては日常的なゴミは自治体が回収・処理を行っているので、ゴミ袋代はかかるとしても、それ以外のコストについて意識することはほとんどない。生活していればゴミが出る、どの家からも。それを回収するだけでもコストとしてみれば大変なものだと思うし、処理施設も巨額、運転資金もかなりかかっているはず。行政がやるからできるが、民間でやったとしたら、ゴミ1㎏につきそれなりの費用をとらないと成り立たないはず。

生ごみをコンポストで堆肥化すれば、自治体で回収・処理するゴミの量は減るし、可燃ごみ中の生ごみがへれば焼却する際のエネルギーも削減できるはず。ただ、各家庭で生ごみを分別して出す、それを自治体で回収して堆肥化等する、ということはかなりハードルが高い(やっている自治体がないわけではないが、ごく限られている。私自身学生時代の研究がこの方面だったので難しさはよくわかっているつもり)。

LFCのバッグは購入にお金がかかる。私からすれば大変良心的な価格だと思うが、ごみ処理にお金がかからない現状からすれば一般的には高く感じる方も多いと思う。生ごみを堆肥化すれば、自治体にとってはごみ処理のコストが削減できてメリットがあると思うが、LFCは自治体からお金をもらって活動しているわけではない。この活動を株式会社として独立採算でやられているということがとにかくすごいなと。農家との連携や企業との連携など、経営としても成り立たせながら事業を展開されていてるのところなども勉強になりました。 大島


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