5月は露地野菜の植え付けや夏野菜の植え付けなどであわただしく過ぎていきました。販売面はコロナウイルスの影響を受けて例年通りとはいきませんでしたが、生産面ではおおむね例年通りの作業を行っています。コロナ禍の影響をまともに受けている方々もいる中で、ほぼ例年通りの仕事ができることはありがたいことです。
今年からハウスの一部に太陽光発電を使った自動潅水設備を導入しています。電源はすべてソーラーパネルによるもので、一度設置して設定してしまえば、その後の水やりはほったらかしでも大丈夫、という優れものです。愛知県の小さな会社が開発したシンプルな機構で、自分で配管・設置ができれば割安で導入できるシステムです。今のところ順調に稼働しており、大島農園でもささやかながら作業の自動化ができたことがうれしいです。本格的な作業の自動化にはコストがかかり、私たちの農園では不採算であるケースが多いように感じますが、こういうシンプルで廉価で効果的な技術があれば、私たちも導入を検討していきたいです。
<今出荷している野菜の様子>
露地のキャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどが採れています。今年は肥料を全般に控えめにしてみました。青虫(モンシロチョウ)はそれなりにいますが、今のところ被害の大きいヨトウムシの害はえられているようにおもいます。全体に小ぶりではありますが味は良いように思います。
夏野菜はおおむね順調に育っています。ピーマン、キュウリ、ナス、ミニトマトは今月中旬から採れ始めそうです。下旬にトマト、オクラが採れてくる予定。すべて例年より早くから収穫・出荷できる予定でいます。
ベビーリーフ | 採れています。当面はしっかり出荷できそうです |
---|---|
小松菜 ミニチンゲン菜 |
採れています。当面はしっかり出荷していけると思います。 |
水菜、赤茎水菜 赤からし水菜 |
飲食店の需要が減ったので生産量を少なくしていました。ここへきて注文が増えてきているので、若干不足する場合があります。 |
ほうれん草 赤軸ほうれん草 |
アブラムシの害などあって予定通りの収穫量に至らないことがあります。回復傾向にあるので注文分はしっかり出荷してきたいです。 |
サラダ春菊 | 採れています。気温が高くなるまでは出荷していきます。 |
ルッコラ ワサビ菜 |
順調に育っています。生産量を少なくしているので、注文状況によっては不足する場合があります。ご了承ください。 |
ラディッシュ | 採れています。 |
リーフレタス | ハンサムレタス、パリレタス、サニーレタスが採れています。順調です。 |
キャベツ | みさきキャベツは小ぶりですが採れています。味は良いです。 |
レタス | 普通のレタス、ロメインレタスが採れています。今月はしっかり出荷していけると思います。 |
ブロッコリー | 採れています。 |
カリフローレ | 柄の長いカリフラワー。軽い食感で彩もよく人気です。採れています。 |
カリフラワー | 白、オレンジ、ロマネスコが採れています。紫もそろそろ採れ始めます。 |
フィノッキオ | ハーブのフェンネルの株の部分を食べるものです。香りが強いので、料理の香りづけに重宝します。 |
エンドウ | きぬさや、スナップエンドウともにピークは過ぎましたが中旬までは出荷していきます。 |
インゲン | 中旬から出荷予定。モロッコインゲン、丸さやいんげん、黄色インゲンがあります。 |
かぶ | 白かぶ、あやめかぶともに採れています。柔らかくみずみずしいかぶです。 |
大根、色大根 | ハウスの大根を出荷しています。そろそろ露地の大根も収穫できそうです。中旬からは紅大根を出荷していきます。 |
人参 | ミニ人参がそろそろ収穫できそうです。普通の人参は20日過ぎくらいから収穫予定です。 |
玉ねぎ | 早生は収穫しました。これからは当面切らさず出荷していきます。 |
ニンニク | 6月上-中旬から収穫していく予定です。 |
ビーツ | 春作のものが採れてきました。赤、黄、縞の3種があります。 |
伊那谷味噌 | 村内の方から手作り味噌を仕入れて販売しています。味よし! |
アフターコロナ
小学校が再開され、子供たちは通常の学校生活に戻りました。収穫や昼食の準備などでささやかながら戦力になっていた娘がいなくなって少々残念に感じてます・・・
コロナウイルス問題は現在も進行中です。今回の感染拡大が本当のところどうであったのか、どう対処するのが良かったのか、またどういったことがまずかったのか、といったことが客観化されるのはまだ当面先になるでしょう。
そんな中でも、すでに“アフターコロナ”を見越した動きがいろいろと出てきてもいます。
感染防止のために3密を避ける、ということが言われています。リモートワーク、時差出勤など、コロナ禍が終息してからも、実際それでよければそのほうがよい、ということが多々あるはずです。
また、働く場所を制限されない職種の人たちを中心に、より田舎で暮らそうという人たちが増えてくるようにも思います。
かつての大航海時代において、旧世界(ヨーロッパ)の国々が、新大陸(北・南米)を少数の兵力でいとも簡単に制圧した最大の要因は、旧世界の人たちが人口密集の不衛生な環境で培われた病原菌を新大陸へ持ち込んだせいだともいわれています(マクニールの法則)。病原菌に限らず、文明は多くの点でマクニールの法則と同様な、ときに一方的・暴力的な働きをしてきたように思います。
世界規模でのIT技術・IT環境の普及が進む中、今回のコロナ禍が起こったことで、先進国VS後進国、都市VS田舎という対立関係・パワー関係そのものの変化が加速化するかもしれない、というのがアフターコロナにおける一つのマクロな視座であり、最もミクロなところにおいては個々の内面における価値観の変化ということになるんでしょうかー