2020年03月01日

五人坊主だより 2020年3月号

この辺りでは2月は最低気温が-5℃を下回るのが例年でありますが、今年はいよいよ暖かい2月でした。-5℃を下回ったのは1、2回でしょうか。作業をする上では暖かいことはありがたいものの、この先の天候がどうなるか不安ではあります。

2月の12日に、農業関連の催しの一環で、愛媛県の無茶々園代表の大津さんに中川村で講演をしていただきました。無茶々園のあるところは四国の辺境の地、農業の機械化・規模拡大にはおよそ適さない急傾斜地ばかりのところです。にもかかわらず、無茶々園には多くの若者があつまり、活気があります。海外に事業を展開したり、福祉事業を行ったりと、法人内だけでなく地域全体を盛り上げていく、その原動力、エネルギーはどこにあるのかー その一端を知ることができたように思います。 無茶々園と同じことはできないけれども、自分たちなりの進むべき道を考えるうえで大変参考になるお話でした。

<今出荷している野菜の様子>

中旬まで順調だったハウスの葉物野菜、ここへきて不足するものが多くなってしまいました。作付けの判断が悪かったこともあり、反省しています。ほうれん草、赤軸ほうれん草は大量にあります。

ベビーリーフ 採れています。当面はしっかり出荷できそうです
小松菜
ミニチンゲン菜
小松菜は順調、ミニ青梗菜は不調です。当面ミニ青梗菜は欠品する場合があります。
水菜、赤茎水菜
赤からし水菜
赤からし水菜は採れていますが、水菜と赤茎水菜は減収のため不足しています。ご了承ください。
ほうれん草
赤軸ほうれん草縮みホウレンソウ
ほうれん草、赤軸ほうれん草ともに一気に成長して採れ始めました。当面大量にあります。ハウスの縮みホウレンソウが採れています。中旬まで出荷していきます。
サラダ春菊 採れています。冷え込みが厳しくならないかぎり当面は大丈夫そうです。
ルッコラ
ワサビ菜
減収のため不足気味です、すみません。中旬頃から復調してくる予定です。
ラディッシュ こちらも不足気味です。中旬頃から採れてくるはずです。
レタス類、トレビス ハンサムレタス、パリレタス、サニーレタスが採れています。順調です。
キャベツ ちりめんキャベツ、みさきキャベツの小さいものを出荷しています。
カーボロネロ 少しずつですが収穫しています。花芽のついたものはなばなとしても出荷します。カーボロなばなは意外と人気です。
茎ブロッコリー 採れています。夏まで切らさず出荷していく予定です。
プチベール 緑と赤と2種類あります。花芽がつき始めているのでそろそろ終了です。今年はシーズンを通して低空飛行でしたー
芽キャベツ こちらも中旬までには終了予定です。植えるのが遅かったので収量は少なめでしたが、最後のほうは頑張りました。
長ネギ 普通の長ネギのほか、下仁田、なべちゃんネギ、松本一本ねぎ、西洋ネギ(リーキ)があります。下仁田と松本一本は少なくなってきました。なべちゃんはまだまだたくさんあります。今月いっぱいは出荷できると思います。
かぶ 白かぶ、あやめかぶがとれてきました。コンスタントに出荷していけると思います。
大根、色大根 普通の大根、紅、青、紫、黒、紅芯大根と各色まだまだあります。色大根を千切りにしてサラダに入れると見栄え、味ともにアクセントになります。紅芯大根は少なくなってきました。
さつまいも 今年は冷え込みが緩かったせいもありまだ大丈夫なものもありますが、在庫は少なくなってきました。
なばな 野沢菜のなばな、カーボロネロのなばながそろそろ採れてきそうです。紫白菜のなばなも出荷予定です。
かぼちゃ 白カボチャがまだあります。在庫は少なくなりました。
人参 春先まで0℃貯蔵のものを出荷していきます。黄、紫、白、金時あり。味はどの種類もよいです。
玉ねぎ 在庫が少なくなってきました。規格外品でもよい方はお知らせください。
ニンニク 状態が悪くなってきたので、たくさん入れて格安で販売してきましたがそろそろ限界のようです。
ビーツ 残り僅かとなりました。春作はハウスで試作しています。5月中旬から出荷できるかも?
もち 玄米もちは定期的に作っています。今月後半からは草餅をつくる予定です。
こんにゃく 今月いっぱいで終了予定。今年は増産したいです。

新型ウイルスへの政治的対応について

先月取り上げたアメリカの小説『オーバーストーリー』は、アメリカにおける原生林保護運動を話の核としながら、自然環境の保護・保全といった課題をどうとらえるべきなのかを、科学的、文化・芸術的、精神的、法的などの多角的な視点からとらえようとする内容だった。時々の政治的立場や恣意的な判断によるのではなく、特に科学ーテクノロジー(AI)のような観点から、より普遍的・統一的な判断や対応の可能性を示そうとしていたように思う。

今回の新型ウイルスにおいて、日本でも政府やその他関係者は対応に追われて大変なことと察する。が、日本の政府の一連の対応はドタバタ感があるように感じる、可能な限り統一的・普遍的な観点から対応を判断しようという姿勢において粗雑さが目立ったといえる。非常時だから致し方なし、というように思っていたところ、台湾政府の対応に関するインターネット記事が目にとまった。

蔡総統や担当閣僚の覚悟と対応の的確さを見ると、日本政府の対応とは格段の差が感じられる。ただ、これは単に日本政府の問題ということではなく、企業や学校や社会全般におけるあらゆる“政治的なものごと”の停滞の象徴であるともいえるのではないか。

『オーバーストーリー』では自然環境問題が主題であったが、感染症という緊急の課題に対して、今回の台湾政府の対応は、科学ーテクノロジーを総動員することによってより普遍的・統一的な観点から最善の対応をしようとしている好例ではないかと思う。当然、それらを駆使したところで完璧はあり得ないし、負の意味での政治性が完全になくなることはないだろう。しかし、なかなか先行きがみえない環境問題や感染症対策に対する政治的なやりようについて、また身の回りにおける政治性の機能不全という病理に対して、一つの可能性をしてしているんじゃないかと思う。

 

 


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